13 окт. 2011 г.

[Russian Hardcore Rules] 2010/3/26


ロシアのハードコア・バンドを掘っていると、音を聴く以前にビジュアルやイメージでやられてしまう事も多い。勿論、音も聴いてヤバいバンドにこそ惹かれるけど、本当にヤバいビジュアルはメッセージも強烈で音と同等に評価せざる得ない。


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モスクワのエッジ・モッシュ・タイプのハードコア・バンド、Maskitのセカンドアルバムのジャケット。タッチ自体もヤバいけど、そこに描かれた内容が凄まじい。ある種ステレオタイプに描かれたアラブ、アフリカ系の二人が笑顔で抱き合う、突き上げられた拳と後ろに垂れ下がる"赤い"布の対比、ロシアでの少数派が個人として、バンドとして目指すべき光景、理想が描かれているのかもしれない。と、想像してしまう。

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サウンド同様にファッションも完全にアメリカナイズされているところも重要かもしれない。"外"のカルチャーに触れ、体現する事で"内"の社会を客観視する。その存在自体が痛烈な批判行為にもなっている気がする。


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イスラム教における「犯さざるべき聖域」=「禁忌」という意味をもったストレート・エッジ・バンド、xHARAMx(ハーレムはトルコ訛り)のロゴ。突き刺された"鷲"の翼に被せられた"蹄鉄"。ビジュアルを観る限り彼らも移民だと思う、それを踏まえてロゴの意味を取り出して行くとやはり凄まじくヤバい気がする。バンド名もSxEバンドとしては当然に感じるけど、それがあの国で付けられているのはやはりヤバい。二つの重要な(マイノリティとしての)アイデンティティを同時に表現している。



ライブ自体も完全にアンダーグラウンドでヤバい。

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そしてやはり凄まじ過ぎるこのフライヤー。
バンド間や個人的な、ハードコアだったりSxEで有るという事の繋がりは勿論有るだろうし、ここで共演しているバンド同士に民族的、宗教的な(差異は有っても)対立は無いんじゃないかと思う。その上で交わる事の無かったルーツ、アイデンティティを取り出し、武装したそれらが向かい合うのではなく同じ方向を睨みつけている。その視線の先に有るものが、交わる事のなかった二つのモノを共闘させるまでの凄まじい覚悟をさせた。このフライヤーを見る事でこれを描かせたロシアの社会がどういう現状なのか考えさせられる。


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ロシア連邦:人種に基づく差別 Nazi crisis in Russia
Are ghettos the answer to Russian hate crimes?


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ロシアン・ハードコアのマイスペを巡っていて見付けたモスクワのライター、LOCO FOXさん。可愛いキツネ(?)のキャラクタを描いてる人だけど、殆どの作品にアンチ・レイシズムのイメージが盛り込まれてる。一見してカッコいいけど、良く見ても渋い。↑のイメージと同じ。
元々ハードコア・シーンともつながりが有る人みたいで、ハードコアのウェブジンのインタビューではシーンのナチ化についても話してます。

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